個人事業 開業編

個人事業の開業届け

個人事業主で開業するには、法人設立のように面倒な手続きや費用はあまり発生しませんので、簡単に開業手続きができます。

従業員がおらず、個人事業主のみ(自分一人)で開業するのに、最低限必要な手続きは下記だけです。

  1. 税務署に「個人事業の開廃業等届出書」を提出する
  2. 税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する (任意ですが、提出すると節税効果があります)

家族を従業員にする場合を含めて、従業員がいる場合と従業員がいる場合によって、提出書類が変わってきますので、分けて説明していきます。

個人事業の開業 従業員がいない場合

従業員がいない場合は、最も簡単で、所轄の税務署に、「個人事業の開廃業等届出書」を提出するのみになります。

(補足)
国税を管轄する税務署に対してだけでなく、住民税や事業税などの地方税を管轄する都道府県税事務所と市区町村役場に対して、「個人事業開始等申告書」を提出する必要がありますが、所得(売上-経費)が290万円を超えていないと事業税が発生しないため、実際には、都道府県税事務所と市区町村役場に開業届けを提出していないケースのほうが多いようです。確定申告をすることで、都道府県税事務所と市区町村役場に自動的に通知が回るようになっています。

青色申告を希望する場合には、「個人事業の開廃業等届出書」に加えて、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。

青色申告の詳細については、青色申告と白色申告の違い でわかりやすく説明していますので、参考にしてください。

個人事業の開業 従業員がいる場合

従業員(家族従業員を含む)がいる場合は、所轄の官公署に提出しなければならない書類が増えます。

従業員がいない場合と比べて、

税務署では、青色専従者給与に関する書類や従業員の源泉徴収税に関係する書類があります。

また、個人事業であっても、従業員を雇う場合には、労働保険(雇用保険と労災保険)に加入する義務があり、労働基準監督署と公共職業安定所(ハローワーク)に書類を提出する必要があります。

社会保険については、常勤の従業員が5人以上いる場合、社会保険に強制的に加入しなければならないため、社会保険事務所に書類を提出する必要があります。常勤従業員が4人までの場合は、社会保険は任意加入となりますので、事業主の判断となります。

個人事業の開業届け一覧

 

提出先
対象者
提出書類
提出期限
税務署
全員
個人事業の開廃業等届出書
開業日から1ヶ月以内
希望者のみ
所得税の青色申告承認申請書
開業日から2ヶ月以内 (注1)
家族に給与を
支払う場合
青色事業専従者給与に関する届出書
(家族を含む)
従業員を雇う場合
給与支払事務所等の開設届出書
給与の支払い
から1ヶ月以内
従業員10人未満で特例を希望する
雇用主
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
随時
希望者のみ
所得税の減価償却資産の償却方法の届出書
開業した年度の確定申告期限
まで
都道府県
税事務所
全員(注2)
個人事業開始等申告書
開業日から2ヶ月以内
市区町村
役場
全員(注2)
個人事業開始等申告書
開業後、速やかに(自治体により期限が異なる)
労働基準
監督署
従業員を雇う場合
労働保険関係成立届
雇用してから
10日以内
労働保険概算保険料申告書
雇用してから
50日以内
ハロー
ワーク
従業員を雇う場合
雇用保険適用事業所設置届
雇用してから
10日以内
雇用保険被保険者資格取得届
社会保険
事務所
従業員が5人以上の場合
新規適用届
従業員が5人
以上になった日
から5日以内
新規適用事業所現況書
被保険者資格取得届
健康保険被扶養者届

(注1)  1月1日~1月15日までに開業した場合は、その年の3月15日までとなります。
(注2)  所得(売上-経費)が290万円を超えていないと事業税が発生しないため、実際には、都道府県税事務所や市区町村役場に対し、個人事業開始等申告書を提出をしていないケースが多いようです。確定申告をすることで、自動的に通知が回るようになっています。

 

次のページ ( 個人事業の届出一覧 ) では、個人事業開業届けの提出書類について、詳しい説明をします。

 

 

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